04.09.13 MM第70号
【登頂日】 1998年07月30日(木)
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木曽の御嶽山(おんたけさん)が信仰の山と言うことは知っていた。私の地元にある富士山も信仰の山である。しかも、日本一の信仰の山である。しかし、それ以上の信仰の山であるとは・・・。 まず、登山口前の中腹の道から信者が泊まる宿舎が一杯であった。そして、午前2時頃から人の声が響きだした。白装束の人達が集団を組み次々と登っていく。 私も6時前に田ノ原を出発した。天気は曇り。大勢の人がいたが、その中には皮靴で登っていく人やかなりの老人もいる。登れるのかなと思っていると、少し登ったところに参拝所があり、その人達は降りていった。一安心。 (御嶽神社の「御嶽講」の人達) |
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はじめ広かった登山道も山道らしく狭くなって勾配も少しずつ急になっていく。そんな樹林帯を少し進むと、森林限界を抜ける。そこは広くなっていて四徳名神という祠があった。ここからは下の写真のように至るところに像や祠があり、ここ御嶽山以外にはそんな山を知らない。御嶽山を信仰している人々からの寄進だろうか。異様で独特な雰囲気を醸し出している。しかも、他の山と違い、白装束姿の人が多い。私が登ったときは約半数が信者であった。 溶岩のごつごつした道を歩いていくと、7時半過ぎ王滝頂上に着いた。左の写真のように剣ガ峰はガスに包まれていた。 (御嶽、剣ガ峰付近) |
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しかも、湿ったガスであった。王滝頂上から30分ほどで剣ガ峰だ。その手前には御嶽神社があり、「六根清浄、鬼山返せ、守らせ給え、懺悔、ザンゲ。」というような声が聞こえてきた。上の写真だ。御嶽講、御嶽教が全国にあり、ここが根本道場になっていることを初めて知った。 剣ガ峰はガスで展望がきかないので、しばらく晴れるのを待ってみた。しかし、無理であった。霧雨も降ってきた。そこで、お鉢巡りは中止して下山することにした。 下山は登ってきた道を降りた。至るところにある像をじっくり見ながら降りていった。11時に田ノ原に着いた。 1年に2回は拝みに来るという御嶽山のことがもう少し知りたくなって、帰り道にある「清滝」に寄った。信者が1人滝行をしていた。古来からの信仰が残っている御嶽山にとっぷり浸かった1日だった。(至るところに像や祠が) |