03.11.10 MM第28号
【登頂日】 2003年 10月25日(土)
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10月下旬、ビーナスラインの紅葉とアルプスの山々を展望するために、久しぶりに信州に行ってきた。このビーナスライン上から3つの百名山に登ることができる。しかも、どれも簡単に登ることができる。私は紅葉が見たくて、西北方向から1日に3山を車で移動しながら登った。正確に言うと、日々紅葉をチェックし、この日には紅葉は白樺湖まで降りていた。1週間前の週末に行きたかったのだが、無理だったのだ。山頂付近は樹木はないので、中腹やビーナスラインの紅葉見物でもいいかな、と思ったのだ。 まず今回はそのパート1、「美ヶ原」だ。 朝、雲が多く、6時半太陽が顔を出しまぶしくて目を覚ました。山本小屋前の水たまりには前日からの溶けない氷が張っていた。 小屋前には数台の車が止まっていたが、そこからの写真を撮る人が2人、歩き出そうという人は私1人だった。 歩き出して10分、美しの塔に着いた。(写真は美しの塔、後方にアルプスの山々が見える) |
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塔には鐘が付いていて、自由に鳴らすことができる。学生時代のアルバムにはここでの写真が残っている。 この美ヶ原は標高2000mくらいの広い草の生えた高原である。そのため、展望がよくアルプスの山々が見えた。 少し風もあり寒かったが、晩秋の高原といった感じの平原を歩いた。誰にも会わないので、1人独占して朝の散歩をしているみたいだった。 美しの塔からすぐに、牛に塩をくれたという「塩クレ場」に着いた。ここにはきれいな公衆便所が1つ建っていた。 ここまで来るとピークの「王ガ頭」はかなり近づいて来る。テレビ塔がたくさん立ち建物も見える。そして幅4mほどコースには、草原の保護のためか両側にずっと手すりが付いている。 (写真は塩クレ場過ぎから王ガ頭を) |
歩き出して30分余、美ヶ原山頂に着く。なんとそこにはホテルが建っている。王ガ頭ホテルだ。その裏手に山頂を示す石碑があった。しかも、その近くには車も止まっていた。今、私が歩いて来た道は、砂利道ではあるがたいらで、許可車両やホテルの車は走れるのだ。 その先に「王ガ鼻」のピークが見え、頂に雪をつけた北アルプスがあった。山頂で休んでいると、ホテルの宿泊者が散歩に現れた。 登山口から半時間余、標高差も数十m、ここなら老人でも歩くことができる。歩けない方も、送迎付きの山頂にホテルがあるので行くことができる。山頂からのご来光や日没、アルプスの山々の展望と楽しめる。老後の楽しみに覚えておこう。 (写真は美ヶ原山頂に立つ「王ガ頭ホテル」) |
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8時半、帰路に着く。ちょうど、ホテルからのマイクロバスが走り出した。自分が歩く道を車がほこりを立てて抜き去っていくのは気持ちよいものではないが・・・。 9時を過ぎたためか、観光客が数人、美しの塔にいた。また、歩いてくる人も少しいた。 写真を撮りながらのんびり歩いていたら、帰りの方が時間がかかってしまった。山本小屋の前の水たまりの氷はまだ全く溶けていなかった。往復1時間余の朝の散歩だった。 ここからは、これから訪れる「霧ヶ峰」と「蓼科山」も見えた。曇りで少し残念ではあるが、ドライブ&登山の楽しみが続く。 (写真は草原の向こうに見える蓼科山と霧ヶ峰) |