04.08.02 MM第66号
【登頂日】 1999年01月02日(土)
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元日は近くの海岸で初日の出を拝み、お寺・親戚の年始回りをし、2日から山に行くというパターンが何年か続いている。 甲武信岳は字からわかるように甲州(甲斐)・武州(武蔵)・信州(信濃)の国境にある山である。山頂へのルートはいくつかあるが、私は帰りに西沢渓谷に寄りたくて西沢渓谷に車を止め、8時過ぎに出発した。 車の台数もあまりなく、登山者もそれほど多くはなかった。そのため、静かな山歩きができた。 また、山小屋泊まりなので荷物も少なく、快適に歩けた。 雪は稜線に出るまではほとんどなかった。登ってきた方向をふり返ると、広瀬ダムや周りの山々が見渡せ、3県の県境の山深いところにいることを実感することができた。 (1月2日の甲武信岳山頂) |
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木賊山あたりでアイゼンを付けた。明るい曇りでそれほど展望も悪くなかった。1時過ぎ、甲武信小屋に着いた。小屋から山頂まではわずか15分ほどだ。いつでも行けるので、もう少し天気が良くなるのを小屋で他の登山者と話をして待った。 3時過ぎ、晴れ間が出てきたので甲武信岳山頂に向かった。山頂には上の写真のように、1.5mほどの石積みの上に堂々と『日本百名山甲武信岳』の標識が立っていた。山頂からはこれまで登ってきた瑞牆山・金峰山・国師ヶ岳などの山々が見渡せた。今、山頂にいるのは私1人だった。景色をじっくり楽しみ小屋に戻る。 小屋では夕食こそカレーライスであったが、その後に新年の宴。おせち料理、ビール、お酒をごちそうしてくれた。ありがたくいただき、山の話に花を咲かせた。朝食は雑煮だった。 (翌朝の甲武信岳山頂から) |
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夜9時頃から小雪が降り出した。ラッキーとばかり、朝を待った。6時過ぎ、山頂に行く。雪は1,2cm積もり木々には霧氷がつきていたが、ガスっていて展望はなかった。もちろんご来光も見ることができなかった。 それで、小屋に戻りしばらく待ってみることにした。8時過ぎに晴れ間が見えてきたので3度目の登頂。木々の霧氷が輝いてきれいだった。しかし、富士山や周りの山並みは見えなかった。 8時半、下山を開始した。一気に下り2時間半で西沢山荘に着いた。そして、日本自然100選にも選ばれている西沢渓谷に向かった。私の好きな渓谷の1つである。2月に来ると滝が全面氷っているが、この時は写真のような感じだった。渓谷は凍結のため七釜五段の滝から先が通行禁止だった。しかし渓谷の美しさを楽しめた2時間だった。 (西沢渓谷 竜神の滝) |