04.09.20 MM第71号
【登頂日】 2004年09月12日(日)
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富士山の山開きの期間は7・8月の2カ月である。今回は静かな富士山に会いたくて9月の週末に天候が良くなるのを天気予報を見ながら待っていた。 私は今までナイター登山で友人や家族3人以上で6回登っている。夜に登る良さは、満天の星が見える、暑くない、ご来光が見える、昼よりすいている等である。しかし、そのうちの何回かは睡眠不足で頭痛と眠気が襲った。 今回は初めて1人で、日中に自分のペースで登山者の減った閑散とした富士山に登りたいと思ったのだ。睡眠不足にならないように前日、登山口に夕方着き泊まった。 久しぶりの快晴で雲海の彼方に太陽が沈み夕焼けが見えた。天気も良かったので午前1時くらいまでにぎやかだった。9月でも夜間登っていく人達もあった。 (草の紅葉が始まった中腹と宝永山) |
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朝起きると上の駐車場はほぼ満杯だった。こんなに混んでいるとは思わなかった。6時過ぎ、快晴の中を出発した。少し列ができるくらいの人である。 登山口の新5合目は森林限界にあり、木はほとんどなく、草が所々に生えている。それが上の写真のように紅葉してきていた。 コースは夜間登山にも耐えうるようにコースロープが張られている。しかし、夜と違って明るいので最善のコースを目で確実に選ぶことができ、体力の無駄が少ない。 富士山は夏の2カ月で36万人(H12)が登っている。そのため山小屋は各合目にある。登山道の途中は休むところがないので山小屋の前で5分くらい休みながら登っていった。写真のように快晴で肌を刺すような日差しだった。しかも、ほとんど風もなかった。 (3776mの富士山剣ガ峰 久須志岳付近より) |
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睡眠不足で青白い顔をしている人を何人も追い抜き、順調に登り約3時間で山頂の浅間大社奧宮に着いた。下からも見える富士山レーダーは役目を終え撤去されている(下の写真)。荷物を片づけるため作業員を乗せたブルドーザーが上ってきた。浅間大社奧宮からの道はブルの道だ。新しいトイレも作っていた。そこから3776mの剣ガ峰までは10分ほどだった。10分ほど休んでお鉢巡りに向かった。 地図上では「内院コース」と「外院コース」があるのだが、ロープが張られ内院コースのみ歩けた。 富士山には日本で高い方から8位までの山がある。(山と渓谷の04/7月号をご覧になった方はすぐわかったと思う)山とは何かから話す必要があるが・・・。最高峰は剣ガ峰。残りの7山は、白山岳、久須志岳、大日岳、伊豆ガ岳、成就ガ岳、駒ガ岳、三島岳である。 (噴火口の周りには8つの山がある) |
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残念ながら白山岳はロープが張られ登れなかった。その前の砂地には下の写真のように石で名前などを書いてあった。(落書き?) 残りの6つの山には標識はなかった。また、木の鳥居の割れ目にはお賽銭の硬貨が挟み込んであった。 「富士山は眺める山だ」とよく言われる。私も地元から見る女性的な美しい富士山が好きで毎日どんな姿か楽しみながら確かめている。しかし、私は火山灰で変化に富んだ展望の良い男性的な富士山も好きだ。下の写真のように自転車を担いで登っている人、走って1時間半くらいで登ってくる人、雲海の上で昼寝をする人・・・、いろいろな楽しみ方がある。 私が登山中、休んでいると、たばこのにおいがしてきた。見ると、風上で休んでいる人が、たばこを美味しそうに吸っていた。せっかくの美味しい空気が・・・。そこで、下山はたばこの吸い殻などのゴミを拾うことにした。下の写真のようにたばこを中心にたくさんのゴミが落ちていた。高さだけでなく、美しさも日本一にしたいものだ。(お鉢巡りのコースは1つに) |
富士山下山中に拾ったゴミ(たばこの吸い殻が多い) 04.9.12 山頂〜富士宮口