05.04.18 MM第97号

                     私の出合った日本百名山 by masarus   

NO.82  塩見岳(しおみだけ 3047m)     静岡・長野県

    
この山の私の印象 

   「 6日目になり快適に歩いたが 油断から転落をした 塩見岳 」

【登頂日】            1975年8月6日(水)

【天候】              霧のち雨

【コース及び時間】 

 4:45三伏小屋出発-5:15本谷山-8:20塩見岳〈3047m〉8:40-北俣岳-9:15雪投沢分岐-

11:45新蛇抜山12:20-安部荒倉岳-13:20熊ノ平小屋13:45-(巻道)-16:20農鳥小屋(小屋泊)


  【 登り(聖平小屋から) 3時間30分  下り(百間洞まで) 6時間40分 】 

  *コースタイムは休憩や写真撮影などを含む実際にかかった時間です。
   その時の体調や天候によって大きく変わってきます。あくまでも参考タイムです。

 NO85の聖岳と共に、8月1日から9日間かけて、南アルプス南部の畑薙ダムから仙丈岳まで南アルプス3000m級の山、13座を全山縦走をした記録の一部である。テント、シュラフ、2週間分の食料等で30kgの荷物を担いで歩いた6日目の記録である。
 いつもそうであるが、特に荷物が多いときそれが明確にわかる。3日目までは荷物が肩に食い込んだり、足がつかれたりで大変であるが、4日目からは体が山に慣れてくる。そして、快適に歩くことができるようになってくる。
 天気は前日より少し良くなかった。この日は農鳥小屋まで行こうと3時半に起きた。当時は地図に載っていない熊ノ平からの巻道を通って行くことができるという情報を得たのである。
 4時45分、出発。だいぶ明るくなっていた。天気はもつと思っていたが、5分としない内に霧雨が降ってきた。景色は見えないが、暑くならずコースタイム以上で歩けた。
(小河内岳より縦走路と塩見岳)
 
 いくら体が山に慣れても、重い荷物を背負っての塩見岳への登りはきつかった。しかも途中でコース取りを間違え15分くらい岩場を這いずって登った。霧雨で岩は濡れていた。よく滑ったので気を抜けなかった。落ちれば、良くて怪我、悪ければ死を意味するから。
 左の写真が塩見岳に向かう私である。テントは布製なので雨や露で濡れると重くなった。靴も大きかったので靴下3枚履いていたので半日歩くと汗で足がふやけてきた。それで、晴れていれば昼食は靴を脱ぎ靴下やテントを乾かしながら、ホエブスの灯油ストーブを使い1時間かけた。
8時過ぎ塩見岳山頂に着いたが、ガスがかかり展望は望めなかった。休んでいると強風混じりの雨が降ってきた。しかたないので早めに出発した。
(塩見岳へ向かう私)
 塩見岳からはなだらかに下っていく。起伏が少ない安心感と、雨でメガネが曇りはずしていたため、足を滑らせ転落し空中で前に1回転してしまった。運良く、1m下はハイマツだった。そこへリュックを背に落ちたので無傷で済んだ。不幸中の幸いだった。冷や汗が出てきた。ほんとにラッキーだった。百名山歩きでこのような落ち方をしたのはこの時だけである。
 小雨になり合羽は脱いだものの、天気がよくないので昼食も早めにすまし13時過ぎには熊ノ平小屋に着いた。
 熊ノ平小屋への巻道の確認をし、14時前に出発した。高低差がなく歩きやすかった。そして、写真のようにキバナシャクナゲが満開だった。しかし、半分ほど来たとき、大雨が降ってきた。ガスもかかってくるし体も冷えてきた。もちろん、有名コースではないのですれ違う登山者はいなかった。縦走コースに出たときはほっとした。16時過ぎ、農鳥小屋に着く。雨なので小屋にお世話になる。
(能鳥小屋の巻道のキバナシャクナゲ)

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