03.10.13 MM第24号

         私の出合った日本百名山 by masarus   

 NO.9 後方羊蹄山(こうほうようていざん 1898m)

  この山の私の印象 
     「第100座を記念し、熱気球に乗って眺望を試みた羊蹄山」

【登頂日】    2003年 8月24日(日)

【天候】     晴れ・霧雨

【コース及び時間】 5:25羊蹄山自然公園発−5:50南コブ分岐−7:25六合目

−8:19九合目−8:55ヒラフへの分岐−9:25羊蹄山山頂B−9:40羊蹄山山頂A

〈1898m〉10:00−10:40一周出発点−11:40六合目−12:40南コブ分岐−

13:05羊蹄山自然公園


     【登り 4時間15分  下り 3時間05分 (含む お鉢一周左回り)】

       *コースタイムは休憩や写真撮影などを含む実際にかかった時間で
        す。その時の体調や天候によって大きく変わってきます。あくまでも
        参考タイムです。

【温泉】    湯本温泉 国民宿舎「雪秩父」 500円   まっかり温泉 500円

 前日、札幌に昼過ぎに到着した。インターネットで調べてあったニセコアンヌプリスキー場で行われている熱気球は、問い合わせたところその日もおこなわれていると言うことであった。それで、急いで現地に向かった。
 本州からの団体ツアー客が気球に乗る順番を待っていた。一度に3〜4人しか乗れないからだ。風があったので係留用のロープは半分しか延ばせず、残念ながら気球からの展望はよくなかった。(いっぱいまで伸ばしても羊蹄山は見えなかったかもしれないが・・・)
 近くの一流ホテルのロビーでおすすめの温泉を聞いたところ、「雪秩父」だという。それで、もう少し奥まで足を延ばして行くことにした。
 雪秩父は室内だけでなく、屋外に男女併せて11の露天風呂があった。硫黄泉と鉄分泉があり、バブル風呂や寝湯など工夫されていた。またニセコの山々が展望できるのもよかった。夕日を見ながら入浴できた。
 当日、天気は良し。駐車場から5分くらい歩くと登山口があり登山届けのポストがあった。ファイルの紙の記入欄にコース等を書き込み5時半に出発した。
 登るにつれ天気が良くなくなり、六合目からはガスが出てきた。
 99座目の利尻山でもそうであったが、登山途中からの濃霧や雨。なんだかこれからの私の人生を示しているのかな、と少し思った。(係留気球に乗る私[中央])
 霧は水分が少ないものだった。そのため、雨具を使わずにいたが、山頂が近づき枝や草の露払いで衣服が濡れだしたので雨具を着用した。
 九合目で小屋に寄ろうか考えながら休んでいると、中年の女性が下りてきた。「この上に羊蹄山山頂と書いてありますが、山頂はそこですか」と聞くので、違うことを教えてあげた。すると、「迷惑でなかったら、山頂に一緒に連れてってください。」と言う。
 話しながら彼女の速さで歩く。「地図の読めない女・・・」というベストセラーの本があったが、山頂等の位置関係を理解していなかった。彼女が先ほど見たものは「羊蹄山→」という火口壁の標識であった。
 火口壁からは360度の展望があるはずであるが、残念ながらガスがかかり全く見えない。(写真は羊蹄山山頂Aより火口壁)
 火口壁からは左回りに一周することにした。予定では北山(1844m)にも寄るつもりであったが、やめて父釜と母釜の間のルートを通る。しばらく歩くと「羊蹄山山頂」の標識があった。ガイドブックには150m先に最高地点があると書いてあった。(それで私は「山頂B」と名付けた。)
 少し休んでから最高地点を目指す。しばらく歩くと、またまた「羊蹄山山頂」の標識があった。これが最高地点だ。(それで私は「山頂A」と名付けた。)休憩しておむすびを食べていると、少しガスが晴れてきて火口壁が見えてきた(上の写真)。残念ながらそれ以上見えることはないと思い、下山することにした。
 南半周は北半分に比べ少しごつごつしていたが、気にするほどではなかった。10時、1周し元の火口壁に戻ったので中年女性と別れ、自分のペースで下山を開始した。(写真は火口壁下にあった実が色づいたナナカマド)
 ガスは下山中もとれなかった。そのため木々が幻想的な雰囲気をかもし出していた。そんな様子を楽しみながら下りていった。白と黒の世界もまたいいかも・・・。(左の写真)
 今回の北海道登山のこと、30年かけて登ってきた日本百名山のことをふり返っていたらあっという間に登山口に着いてしまった。
 下山後の温泉は決めてあった。羊蹄山を見ながら入る「まっかり温泉」。用意をしてすぐに向かった。標識もあり簡単にわかった。
 泉質はナトリウム塩化物のありふれたものであったが、室内湯の大きな窓からも露天風呂からも正面に羊蹄山が見えた。やはり6合目以上はガスが付いて離れていなかった。時間もあったのでいつも以上にゆっくり浸かり、休息室で資料の整理をした。 
 その後、羊蹄山に降った雨が地下水になり噴き出している「ふきだし公園」に行った。きれいな水が噴き出していて、大型駐車場があった。売店ではポリタンクを売っていてキャスターを無料で貸しだしている。
 飲んでみると美味しい。私もポリタンクに水を詰めた。現在では北アルプスの上の方の湧き水でも大腸菌が入っていて「飲めません」の看板が付いたりする時代だ。湧き水百選に選ばれているそうだが、いつまでもきれいでいてほしいと願っている。
 北海道を去るにあたり、第百座の「雲のない均整な羊蹄山が見たい!」と思い、翌朝早く中山峠から見る。空は薄曇りであったが、蝦夷富士がそこにあった。(写真は中山峠からの羊蹄山)

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