04.06.21 MM第60号
【登頂日】 1999年08月24日(火)
|
祖母山?。どこにあるの?聞いたことない。それが私と祖母山の最初の出合いだった。祖母山は阿蘇山の東、熊本県・宮崎県・大分県の県境に大きくそびえていた。 昔、あのウエストンは西側の五ヵ所から登ったそうだが、私は東側の祖母山青少年旅行村のある尾平から登った。 尾平に着いたのはお昼過ぎだった。廃校の小学校を活用した祖母山青少年旅行村で山小屋等の情報を入手し、13時前に登り始めた。ここのキャンプ場に泊まり翌日登ることも考えたが、山頂からのご来光や山中での生活を夢見ての出発だった。雲が少し多く、心配ではあったが・・・。 10分ほど歩くと宮原と黒金尾根との分岐に出る。右の宮原にコースを取り、吊り橋を渡る。そこから祖母山山頂までは標高差1200m近くある。しばらく進むと、ツガやモミの自然林の中に入った。 (祖母山九合目小屋に1人泊まる) |
|
その頃から雲行きが怪しくなり、ぽつぽつ来た。合羽を着ていても汗で濡れるので、着ないで歩いた。しかし、すぐに雨は激しくなり、着ないではいられなくなった。また、雷も鳴り始めた。そして、木々が山道に迫り、シュラフを覆っていたビニールも破け湿ってきた。引き返そうとも考えたが、半分歩いたし、3年前新築の小屋が待っているので山頂をめざした。 15時過ぎ宮原に着いた。雷はおさまってきたが、雨は相変わらず止む気配がない。ひたすら歩き、16時前に祖母山九合目小屋に着いた。立派な小屋で普段は管理人もいるそうだ。本日は1人、広々と使い、汗で濡れた服や湿ったシュラフを干し1枚あった布団で寝る。 (朝、小屋付近は霧雨でガスがかかる) |
|
便所は水洗だし、ソーラと風力を利用した発電装置もあり、蛍光灯がついた。大変快適ではあったが、天気も悪くすることがなく暇を持て余した。本でも持参すれば良かったと、後悔した。 翌日はほぼ雨が止んで細かい霧雨が降っていた。まん中の写真のように小屋はガスに包まれていた。6時、木々の露払いで濡れるので合羽を着て出発した。 10分ほどで祖母山山頂に着いた。山頂を示す標識は取れていた。やはりガスがあり、展望はきかなかった。晴れていれば、阿蘇山・九重山が見えるそうだ。 下りは南下し50分で「天狗ノ分かれ」に着いた。そこからは黒金尾根に入る。登り以上にどんどん高度を下げていった。ガスも少しずつ取れ、山肌が見えてきた。 しばらく下ると、下手に川上渓谷が見えてきた。渓谷を見ながらの山歩きは気持ちがいい。写真のような木橋や吊り橋を渡り、どんどん下り9時、尾平に到着した。 (奧岳川沿いに下る) |