07.05.29 MM第175号

   私の出合った日本百名山 by masarus
       
                         

 奥大光山(おくおおっぴかりやま  1620m) [ 静岡の百山 ] 

    
  この山の私の印象等は・・・                                  

「 思いつきの山歩きだったがいろいろ楽しめた 奥大光山 」


【歩いた日】     2007年4月30日(月)

【天候】        快晴

【コース及び時間】

 旧安倍峠12:34−12:57バラの段13:05−13:27ワサビ沢の頭−14:02大笹の頭−

14:22奥大光山〈1620m〉14:27−15:33大滝分岐−14:47安倍大滝15:51−16:10

三河口−16:22梅ヶ島

   【 登り(旧安倍峠から) 1時間39分  下り(梅ヶ島へ) 1時間51分 】

*コースタイムは休憩や写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。
 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。あくまでも参考タイムです。


  
【感想 等】

 〈前号NO174から続く
安倍峠で昼食を取った。安倍峠は、かつて来たときと全く変わっていない感じだった。
そこは、クマササに覆われ、樹木が茂っていた。
私は新安倍峠から舗装された林道を通り、下りていった。
そこには下の写真のように2人の先客が昼食中であった。

 サブテーマに「いろいろ楽しめた・・・」と書いたが、それは予定外に歩いて出合った次のようなことだ。
・木にクマらしき新しい多数の爪跡。
・今まで見たこともない大変急な下り坂。
・白いたくさんのイワカガミの群落。
・久しぶりに見た安部の大滝。
期待していたわけではないので、余計に出合いがうれしかった。

 12時半過ぎ、バラの段に向かって出発した。
前号でも書いたが、新安倍峠まで車で来ることができるので人が多い。
私より少し前にもバラの段に向かって中年夫婦が登っていった。
ここは里山とは違った自然を手軽に楽しむことができる。
また、富士山のビューポイントとしても有名であり、コンテストや写真展でよく見かける。

 バラの段には、安倍峠からぐんぐん高度を上げていく。
30分ほど上がると三角点がある。そこがバラの段で、下の写真のように富士山がよく見える。
先日読んだ「静岡県の山」だったと思うが、そこには梅ヶ島からバラの段往復のハイキングコースが紹介されていたくらいだ。

 バラの段から10分くらい行ったところで、下の写真のようなクマの爪跡らしきひっかき傷のある木を数本見つけた。
それほど古くはない。
1週間くらい前の新聞で、もう少し静岡市街地に近い小学校のそばでクマを見かけたという記事を読んだばかりであった。今回はクマ除けの鈴もラジオも持っていない。
出合ったときはその時だ、と心に決め歩くことにした。

 この稜線はずっと1600m台でなだらかで、多くが足下がクマザサで周りが自然の灌木だ(写真)。
残念ながら、新緑の芽吹きはまだだ。
大きな木が倒れ苔むしているものやキノコが生えているものもあった。
当然ではあるが、そこでは世代交代や他の植物との競争が繰りひろげられている。

 そんなことを考えながら歩いていたら「大笹の頭」に着いた。
山道上に三角点がある。なだらかなので表示がなければ大笹の頭に着いたとはわからないくらいだ。

 そこからは奥大光山、1620mはすぐだ。
これもまた下の写真のように表示がなければ通り過ぎてしまいそうななだらかなピークだ。
その2〜30mほど手前に三河口に下る分岐がある。

 このコースは草木バス停から登り、大光山から梅ヶ島まで逆に縦走したことはあるが、ここから三河口に下るのは初めてだ。
 14時半少し前、下り始めた。
 1分ほど歩いて、この山塊では経験したことのない急坂であることがわかった。地図の等高線を見てある程度はわかってはいたがそれが全くすごい。(写真で写してもその高度感が出ないところが残念だ)
 しかしクマササの根があるのでそれほど滑らない。つまずいて落ちないように慎重に下った。
しかもけっこう長く続く。
そして、下の写真のような両側崩れているやせた山道も所々にあった。

 時々、緩やかな下りになり休ませてくれる。
30分ほど下ると、新緑の芽吹きがやっとある。
花のように明るく鮮やかな、黄緑色の葉が目を楽しませてくれる。

 山頂から1時間ほど歩くと、かなりのガレ場もあった。
ガレがどんどん進んでいるようで、木にトラロープ張り間違って行かないように防いでいた。
このロープを渡した木ももうすぐ落ちてしまうだろう。

 そこからはやや暗い樹林帯の中を歩く。
半日陰のところに白いイワカガミが群生していた。
前回もっと遅い時期に大光山の稜線歩きでイワカガミを見ていたので
もう少し後かなと期待していなかったので余計にうれしかった。

 15時半過ぎ、「大滝0.2km」の表示のある分岐点に着いた。
短い吊り橋を渡り、滝からの力強い白い流れを見ながら歩くと安部の大滝に着いた。
落差90mで「日本の滝100選」にも選ばれているだけあって見応えがある。
前回来たのは20数年前かな、久しぶりに見て感激した。
(それで大判の写真をこのHPに載せた)

 そこから20分ほどで三河口に着いた。
植えられたものではあるが、そこの桜や深山ツツジが満開であった。
バス停では1区間を12分で歩き、梅ヶ島に着いた。

 おまけの山歩きであったが、期待してなかっただけに自然との多くの出合いがうれしかった。
鳥獣ではウグイスを初めたくさんの鳥類(残念ながら名前はわからない)、リス、タヌキに会えた。
 
旧安倍峠は昔のままだった バラの段からの富士山
クマの爪の跡だろうか こんな尾根歩きが楽しい
「奥大光山」の山頂 両側崩れているやせた山道
安部の大滝は落差90mで「日本の滝100選」にも選ばれている

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