2016.08.04 MM 第573号
観音山(かんのんやま 1418m) 静岡県浜松市水窪町・長野県天龍村
静岡の百山
この山の私の印象等は・・・
「 大量のヒルにやられなすすべもなく出血多量の 観音山 」
*下に私の感想等の文があります。
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【歩いた日】 2016年7月23日(土) 【天候】 曇り 【コース及び時間】 浜松市所能「田楽の里」P5:42-5:45登山口-(道迷い15分)-7:34稜線-7:46観音山〈1418m〉7:54-8:00 稜線分岐-8:40道迷い-(直降)-8:57/9:02-9:08[R152]-9:23「田楽の里」P 【 登り 2時間04分 下り 1時間24分 合計 3時間28分 】 *コースタイムは写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。あくまでも参考タイムにしてください。 |
[田楽の里]に駐車する(写真1) | 観音山の登山口(写真2) |
湿った杉林の中を登っていく(写真3) | 小さな白いキノコが多数生えている(写真4) |
ヒキガエルが出てきた(写真5) | ヘリポートが現れる(写真6) |
作業小屋もある(写真7) | 移動式トイレが3つ放置してある(写真8) |
観音山1418mの山頂(写真9) | 6ヵ所血を吸われていた(写真10) |
浮き石が多い中、まっすぐ下る(写真11) | 沢沿いに道路に通じる降り口を発見!!(写真12) |
【感想 等】 今年のGWに登ることができなかった浜松市天竜区の山に出かけた。 長野県との境に近い水窪所能に静岡の百山の1つ「観音山」登山口がある。 以前、観音山(標高578m、メルマガNo.240)を書いている。 十分調べなかったので、それが静岡の百山だと思っていたがそうではなかった。 同じ浜松にあるが、標高は2倍以上違う。 間違ったということで、再度「観音山」に挑戦したというわけである。 かつて私が日本百名山を登っている時は十分な情報がなく、そのためこのメルマガ&HPを2003年に始めたのであるが、 山ブームの今でもマイナーな山にはあまり人が入ってはいなくデータも十分ではない。 と言うわけで、しっかりした登山ガイド本のない中、私がネットで調べた登山情報(3月や11月登山のもの)を元に計画した。 新東名、浜松浜北ICを降り国道152号を北上していたら青崩峠への分岐に来てしまった。 この近くにあることはわかっていたが、登山口を見つけられなかったので近くの家の人に聞いた。 その家から100mほど上った所に登山口はある、と教えてくれた。 その時、「ヒルが多いから虫除けキンチョール付けるといいよ」とアドバイスしていただいた。 「持って来てないのだけど・・・。」というと、「少し下った所に警察がありその横の薄利屋に売っているよ」と教えてくれた。 また、「田楽の里」の駐車場の隅に車を止めることができることも教えていただいた。 確かにそこに薄利屋があり、虫除けキンチョールAが1つだけ置いてあった。 店のおばちゃんは「これはあまりヒルには効果がないよ。口が狭まった長靴がいいけどね。頭は帽子を被りタオルで頬被りするといいよ」と言う。 「登山靴しかないけど・・・。」 「もしヒルに血を吸われたら無理にむしり取らないで塩を付けるとぽろっと落ちるよ。傷口にも塩を塗ると血が止まるよ」と教えてくれた。 「塩を持っていないのだけど・・・。」というと、ありがたいことに塩を分けてくれた。 これまでに2回ヒルにやられたことがある。 特に「篠井山(静岡・山梨県境、メルマガNo.113)」は登山口に「ヒル注意」と書かれていたが、梅雨に行き見事にやられた。 あの時のことが頭から離れない。 最近、鹿やイノシシが増えたせいか地球温暖化のせいか各地でヒルの増加の話を聞く。 わかっていれば、もっとしっかり準備してきたのに・・・と思いつつ、何とかなるだろうと。 靴、靴下、ズボン、長袖の服、首等に虫除けキンチョールをかける。 そして覚悟を決め、「田楽の里」の駐車場を6時前に出発した(写真1)。 100mほど国道152号線を北上すると登山口の表示があった(写真2)。 階段を昇り杉林の中に入っていく。 道は左の方向に続いているように見えた。 踏み跡を数分たどるがどうも上に向かっていない。 入口まで引き返し、上の方を見るとなんとなく山道があり赤いテープが見えた。 はやり直登だったのか。 15分のロスである。 踏み跡をたよりに登って行く。 杉林はよく手入れがされている(写真3)。 そして湿っている。 山道にも白い小さなキノコがたくさん生えてきている(写真4)。 最近はあまり人が入っていないのかもしれない。 靴を見ると数匹のヒルが上ってきている。 軍手越しにつまんで下に落とす。 よく見ると山道にはヒルがいくつも鎌首を持ち上げて立っている。 1つではない。 あちこちでいくつもである。 ヒルを踏まないように避けて歩き、数分おきに靴にヒルがついていないか点検する。 歩いて行くとヒキガエルが山道近くにじっとしていた(写真5)。 ヒキガエルはヒルにやられないのだろうか? 前述の篠井山では、湿った杉林で休んだため腕にもヒルが付いていた。 今回は疲れても休むことはできない。 数回、両方の靴に付いたヒルを取った。 しかし右の靴の中に少し違和感があり、何かが取れ少し痒みが走った。 数分後には左足も・・・。 もしかすると2匹はやられている・・・・。 1時間半ほど歩くと、杉の木の下にクマササが出現し、明るさが増した。 使われなくなった熊捕獲用の檻のようなものも置いてある。 そして稜線に出た。 数分歩くと、なんとヘリポートがある(写真6)。 なんでヒルの住処である山にヘリポートがあるの? 歩いて行くと作業用の小屋がある(写真7)。 そして簡易トイレが3つ(写真8)。 相当な人数がここに集った跡なのだろう。 (帰宅後調べてみると、かつてここには宗教施設があったようである) その先が観音山の山頂であった(写真9)。 山頂は樹林に囲まれて展望はない。 ヘリポートは周りが開けているが、残念ながら曇っていて周りの山々は見えない。 建物跡の明るいところで休憩した。 靴の中が気になったので、靴を脱ぐと血がかなりにじんでいた(写真10)。 靴下を脱ぐと6ヵ所ヒルに血を吸われていた。 1匹は食いついたまま離れなかった。 店のおばさんに教わったように塩をまぶすとぽろっと取れた。 靴の中を見ると丸まったヒルが2匹ずつ転がっていた。 まさか、ここまでヒルにやられるとは思っても見なかった。 かなり注意して歩いて来たにもかかわらず・・・・。 早めに下ろう。 数分休んで、下山を開始した。 元来た道を順調に下ったのであるがヒルがいる足元を気にしすぎたのか、40分ほど下った所で道を失ってしまった。 引き返せばすぐに見つかりそうな気もしたが、杉林の中である。 方向は間違っていないし、下れないことはない、ということで下って行った。 数分は林業者の索道跡を降りた。 やがて、浮き石だらけの急斜面を下ることになった(写真11)。 沢に出て、沢沿いを下って行く。 9時過ぎ、国道152号線上に出た(写真12)。 沢沿いならきっと道路に出ることができると考えたからである。 運良く、そこは金網はなく道路に出ることができた。 この沢が登山口より上なのか下なのか(北か南か)、わからなかった。 どちらかに歩いて行けば、民家かバス停があるだろう。 確率は50%。 私は登山口より下の沢であると考え、国道を北へ上がっていった。 数分歩くと青崩峠への分岐の道路標識があった。 残念ながら逆であった。 私が下った沢は登山口より上であった。 国道を戻り、登山口を過ぎ「田楽の里」駐車場に着いた。 時刻はもうすぐ9時半であった。 下山後靴を脱ぐと合計12ヵ所も血を吸われていた。 靴下はもっと真っ赤に染まっていた。 4回濯いでも濁った赤い血水が出てきた。 残念ながら、遠征初日から血にまみれた山歩きになってしまった。 この足の痒みは4日ほど続いた。 また、せっかく温泉のある道の駅「遠山郷」に寄ったが、温泉で血行が良くなると血が止まらなくなるので入ることができなかった。 篠井山の教訓を生かした。 5県にわたる長い遠征が続くのであるがどんな山歩きになるのか、今回は不安が大きい。 |