2019.11.04 MM 第712号

   私の出合った日本百名山 他の山々 by masarus 

電子書籍  「焼津アルプス登山ガイド」 デジタル版『18切符風ドイツ貧乏旅行』 

   

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富士山[9月](ふじさん 3776m) 静岡県・山梨県
 日本百名山 静岡の百山 山梨百名山


この山の私の印象等は・・・                                     

「 6月から待ち、やっと晴れたので登れた 富士山 」
 

                        *下に私の感想等の文があります。            

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【歩いた日】     2019年9月27日(金)


【天候】       快晴

【コース及び時間】 登り:富士宮ルート、お鉢巡り、下り:プリンスルート

富士宮口P6:05発-6:20六合目雲海荘-6:42/47-7:05新七合目7:10-7:46元祖七合目7:51-8:23

八合目8:28-8:58九合目9:03-9:29九合五勺9:34-10:18剣ヶ峰〈3667m〉10:35-(お鉢巡り)-

11:30御殿場下山口-12:30七合五勺須走館12:35-12:42七合小屋-13:02宝永山分岐-13:07宝永山

〈2693〉13:12-13:29宝永火口13:34-13:50六合目雲海荘13:51-14:02富士宮口P


  【 登り 3時間43分  お鉢巡り 55分  下り 2時間16分      合計 6時間54分 】


*コースタイムは休憩を除き写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。
 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。あくまでも参考タイムにしてください。


【立ち寄り温泉】   天母の湯(1時間 410円) 静岡県富士宮市山宮


  
冬季閉鎖で通行止め、工事のため進入禁止の表示(写真1) 快晴の空に太陽が昇ってくる(写真2)
ここにも進入禁止の表示が(写真3) 鳥居が天にそびえる(写真4)
地上には雲海が広がる(写真5) 九合五勺からの工事が見えてくる(写真6)
いつもは歩かないブルドーザー道を(写真7) 山頂には氷が張っている(写真8)
静かな山頂が好きだ(写真9) お鉢巡りはもっと静かだ(写真10)
割れ目から水が染み出て凍って氷柱に(写真11) これなら暴風雨に強いだろう山小屋(写真12)
宝永山頂の標識は傾いていた(写真13) 宝永火口の紅葉(写真14)
フジアザミが残っていた(写真15)  六合目雲海荘手前の黄葉(写真16)
 

【感想 等】 

私は高地順応のため毎年1回富士山に登ることにしている。
だから以前からの読者のみなさんは何回も私の登山記録を目にしているだろう。

今年は6月から自分の都合が付く日に晴れないかと天気予報を見ながら過ごしてきた。
静岡に住んでいるので登山口までは2時間かからないで来ることができる。
しかし、令和元年の梅雨時は長くなかなか登ることができず、真夏になってしまった。

これまで真夏には何回も登ったことはあるが、日影のない炎天下は体力を消耗して好きではない。
かといってナイター登山は基本的にはやらない。

ずるずる遅くなりついに9月下旬になってしまった。


平日ではあるが、富士宮口山頂付近の駐車場はかなりの数の車が止まっていた。
6時過ぎ、歩き始める。

標高2400mの登山口には冬季閉鎖で通行止め、九合五勺から上は工事のため進入禁止の表示がある(写真1)。
登山道が崩落したので来年の夏山に向けて修理しているのだ。
入山は全くできないと思っていたが、ブルドーザー道を解放してくれているのを私は聞いてあった。

登山口から少し上がった所にある観光トイレは開いていた。
そこで用を足し出発する。

溶岩がいっぱいの道を上がっていく。
少し赤っぽい空に愛鷹山が見える。

やがて快晴の空に太陽が昇って来た(写真2)。
晴れるのを待ったかいがあり空気が澄んでいる。

15分で六合目雲海荘に着いた。
宝永山との分岐にも進入禁止の表示がある(写真3)。

その先には黄葉した灌木があった。
森林限界を完全に越え、所々に少しだけ草が生えている溶岩の中を登って行く。

7時過ぎ、新七合目の小屋に着いた。
(もちろん、六合目の小屋以外は全部閉まっている。)

ここまで来ると眼下の眺めが開けてくる。

7時半過ぎ、元祖七合目に着いた。
宝永山もはっきり見えてきた。

8時半過ぎ八合目に着いた。
ここからが浅間神社の境内である。
夏のシーズンだとこの辺りから青白い顔で休んでいる人が増える。
登山者も少ない今は、そんな人は1,2人見かけるだけである。

少し進むと鳥居が天にそびえている(写真4)。

9時、九合目に着いた。
ガスが出てきて、地上には雲海が広がっている(写真5)。

工事用の車だろう。
キャタピラー車が上がってきた。
山頂方向を見ると、九合五勺からの工事が見えてくる(写真6)。

9時半、九合五勺の小屋に着いた。
少し上がると、そこからはブルドーザー道を歩くようになっていた。

ここからはブルの道なので、私にとって未知の道である。
いつもの登山道は狭くて急な道で、大きな岩がゴロゴロし苦労する場所である。
ブル道は傾斜が緩やかで歩きやすくてよかった。

いつもは目にすることができないブル道からの剣ヶ峰もなかなかいい(写真7)。

10時過ぎ、三島岳の西、馬の背手前の登山道に合流した。
あとは剣ヶ峰に登るだけである。

10時18分、3776mの剣ヶ峰に着いた。
山頂は寒いのだろう。
水たまりに氷が張っている(写真8)。

山頂には数人が静かに休んでいる。
私は静かな山頂が好きだ(写真9)。
だから他の山でも山頂に人数が多いと、少し下った所で休むことにしている。

さあ、今日もお鉢巡りをしよう。
みなさんは、日本の山で高い方から8つは富士山頂にあることを知っているだろうか?

そうなのです。
富士山頂のお鉢の周りには8つのピークがあるのだ。
富士山が「世界文化遺産」になったのであるから、廃仏毀釈以前の文化を山頂に表現するのもいいと思っている。
御嶽山のように富士山にも山腹や山頂に像や寺院があったようである。

せめて、8つのピークに登ることができるように山道を整備したり解放したりしてほしいものである。

富士山火口や展望を楽しみながら歩く(写真10)。

遠くから見るとなだらかで女性的な美を備えた富士山である。
そんな富士が好きで地元静岡から毎日飽きることなく眺めている。

また、溶岩が露出した荒々しい富士も好きだ。
お鉢巡りはアップダウンも少なくそんな富士を楽しむことができる。

11時、久須志神社に着いた。
その前には富士吉田口から上がってきた外国人が30名ほど休んでいた。
いつも思うのだが、9月に登る外国人が多い。
SNSの関係だろうか・・・。

今年は外国人の遭難が多かった。
落石により亡くなったロシアの若い女性はかわいそうであった。
神社の周辺も工事をしていた。

富士吉田の下山路付近の岩の割れ目から水が染み出て凍って氷柱になっていた(写真11)。
剣ヶ峰の氷といい、山頂の気温が零下以下になっていて日中もそれほど気温が上がらないことがわかる。

11時半、御殿場下山口に着いた。
ここから下っている人は見えない。

ゴツゴツとした溶岩が流れた跡を見ながら下っていく。
登山道建設碑や山小屋の廃屋の残骸を見ながら進む。

気象庁の無人「8合目火山観測局」もあった。

12時半、屋根を地面の高さまで下げた七合五勺の小屋に着いた。
これなら暴風雨に強いだろう(写真12)。
沖縄や台湾の台風に備えて珊瑚の岩で囲った家を思い出した。

ここから「大砂走り」のコースに入る。
シーズンを過ぎると表示はほとんどない。
私は毎年1回富士山を歩いているので表示がなくてもコースを知っているが、初めてでコースを間違う方もあるようだ。

ガスが上がってきた。
滑るように大股で下っていく。

標柱はあるが字は薄くて見えない物がいくつかある。
飛ばされてきた砂混じりの暴風雨で消えやすいのだろう。

13時過ぎ、宝永山への分岐に着いた。
今日は風が弱くてありがたい。

山頂には数名休んでいるが、前回2年前は壊れていなかったが、山頂の標識は傾きベンチも座りにくそうであった(写真13)。
(2年前のメルマガNo.660)

ガスが出て天気も少しよくないので宝永火口で休むようにすぐに下ることにする。

宝永火口の紅葉がきれいに見えてきた(写真14)。
第1火口のベンチで休む。
噴火で飛んできた火山弾らしき物が落ちていた。

2年前に見たものなのだろうか。
フジアザミがまだ残っていた(写真15) 。

富士宮口方向に歩くと、徐々に植物が増えてくる。
六合目雲海荘手前の黄葉がきれいだ(写真16)。

駐車場には14時過ぎに着いた。
登山口付近は観光客もいて賑わっていた。

いつも寄る「富士山 天母の湯(あんものゆ)」に寄る。
1時間410円はリーズナブルでいい。
屋内のバイブラバスやジェットバスもいいが、ここの薬湯風呂が好きだ。
また、駿河湾が見える露天風呂も気持ちがいい。

ゆっくり浸かり17時過ぎに帰宅することができた。
富士山に登れ温泉にも入れ、今日もよい1日が過ごせた。


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ご活用ください。

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