2012.04.02 MM第386号

   私の出合った日本百名山 他の山々 by masarus 

英彦山[南岳] (ひこさん 1200m)

大分中津市・福岡県添田町 日本二百名山

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この山の私の印象等は・・・                                     

「 13年ぶりの九州は小雨・霧でスタートの 英彦山 」

  *下に私の感想等の文があります。                                                                 
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【歩いた日】     2012年3月19日(月)

【天候】        霧時々小雨

【コース及び時間】

豊前坊7:33−7:37高住神社−8:00溶岩の壁8:05−8:20北岳−8:37中岳(上宮)8:44−8:51南岳〈1200m〉8:53−

8:59中岳−9:17北岳9:22−9:51豊前坊


         【 登り 1時間6分  下り 54分   合計 2時間  】


*コースタイムは道迷いや写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。
 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。また、歩き方で全く変わりますので、あくまでも参考タイムにしてください。
 温泉等の料金もよく変わりますので、あくまでもその時の料金です。


  
人影がなく躊躇していると・・・(写真1) 高住神社もガスの中だ(写真2)
九州全体を結ぶ「九州自然歩道」の標識も老朽化(写真3) 中岳が最高峰だと思ったらそれは「南岳」だった(写真4)
南岳の休息所は老朽化しお粗末だ(写真5) 火山活動でできた足跡は至る所に(写真6)

 【感想 等】

 13年ぶりに九州の山に行きたくなった。

昨年の3月には四国の山に行ったが、思った以上の雪にやられ、瓶ガ森(メルマガNo.344)ではあと1歩の所で敗退を余儀なくされた。
5月のGWには長野・岐阜県周辺の山で登山口まで車が入れなかったり通行止めで苦労した(例えば、能郷白山No.354)。

それならもう少し南国の九州の山なら雪の心配はいらないだろうと、考えた。
日本二百名山登山ガイド(山と渓谷社)をみても、ほとんどが3月から登山可になっている。

ただ問題は静岡から遠いことである。
行く方法としては4つが浮かんだ。
18切符、飛行機、新幹線、自家用車。

18切符は時間が十分ないので使えない。
飛行機は静岡空港から福岡・鹿児島に飛んでいるので詳しく調べてみた。
登山口までの足の確保を考えるとレンタカーが便利であるのでそれも調べた。

結局は飛行機の本数が少ないこと、ガスボンベなどを現地で調達しなくてはならないことなどから今回は飛行機は断念した。
新幹線が楽でいいとは思ったが、車に多くの荷物を積める便利さに負け遠路900kmの長距離移動を決行した。

朝7時に家を出発し、途中京都で用事を済ませ昼食を取った。
14時に京都を出て小倉東ICに向かった。
京都からは残り600kmであったが、疲れから休憩を何回も取り小倉東ICには22時に着いた。
すぐ休憩するのでトラックのドライバーにはなれないな、と我ながら思った。


山道に入る前に睡眠を取り、朝、登山口に向かう。
どこから山頂をめざすか迷うところであるが、山の上の方はガスのかかったどんよりした天気である。
もっとも簡単な「豊前坊」から山頂をめざすことにした。


国道496号から500号を走り、豊前坊には7時過ぎに着いた。
辺りはガスがかかり、神秘的な雰囲気が充満している。
周辺には誰もいない。

しばらく様子をうかがっていた。
すると緑色のポンチョを着た老婆が登っていった。

じゃあ、私も出発するか、と7時半過ぎに歩き始める。
バス停横の石畳を登って行く(写真1)。
前方は50mほどしか見えないがゆるやかの石畳の階段が樹林の中に続いている。

5分近く登ると、御神木の「天狗杉」という巨木もあった。
その先にはガスに煙り「高住神社」があった(写真2)。
さっきの老婆は運動会等で使う大型テントの下で大きな釜でお湯を沸かしていた。
何か行事でもあるのかもしれない・・・。

神社に無事に登山でできることを祈願し登っていく。
英彦山への登山口は神社の右手にあった。

ゆるやかに登っていく。
途中には何カ所も「九州自然歩道」という標識が付けられているので迷うことはない(写真3)。
この写真の標識もそうだがかなり老朽化していて壊れそうである。
作成年度を見ると「92年製」と書いてある(97年製もあったが)。
その後、土止めの木の杭が抜けているところが何カ所かあった。
整備の予算がおりないのか、老朽化に気づかないのか・・・

所々、天然石で作られた石段を登っていく。
周りの石にはコケが付いている。
英彦山の歴史を感じると共に、英彦山の雨や湿度の多さを感じた。

歩き始めて30分で、「溶岩の壁」に着いた。
九州の山は火山が多いという印象が強いが、この英彦山も火山の山だった。
溶岩の塊が壁になっているのか。

ここで休んでから、少し歩くと木の階段が現れた。
傾斜が急なので階段を付けたのだろうが、九州自然歩道ということで整備していることがわかる。

しばらく行くと木の祠があった。
そこが英彦山の北岳(標高1192m)であった。
1時間かからずに着いたのでびっくりした。

英彦山には3つの山頂がある。
次の中岳に向かう。

灌木とクマササのガスのかかった尾根を進んでいく。
10数分で中岳の標識を見つける。
そこには「英彦山 1200m」と書かれていた。
その向こうには白い中岳休息所(戸はない)があった。
ベンチもありかなり大勢が休むことができる。

これが英彦山の山頂だ、と自撮りで証拠写真を撮り、休憩をする。

休息中に地図を見返すと、英彦山の最高峰は中岳ではなく、南岳であることに気づいた。
中岳は標高1190m、南岳は標高1200mだった。

荷物をまとめ外へ出ると、さっきまで見えなかった英彦山神社上宮がうっすら見える。

ガスはすべてを覆い尽くす。
汚いものもきれいなものも、怖い崖も・・・

上宮は戸が閉まっていて中の様子はわからない。
そのまま南岳に向かう。

数分で中岳に着く。
鳥居と石の祠があり、その先に三角点と共に山頂の標識があった(写真4)。
その先には休息所があるが、かなり老朽化していた(写真5)。
休息所の脇には階段が付き展望台になっているが、立入禁止だ。
また休息所の中もきれいではない。
建物の脇に目をやるとカップラーメンのパックなどのごみが散乱していた。
残念なことである。

元来た道を引き返す。
登りで見た「溶岩の壁」もそうであるが、足元にも赤い溶岩がころがっている(写真6)。
この赤い石で、富士山の登山道を思い出した。

高住神社では住職らしき人が参道の落ち葉を集めていた。
「道は滑らなかったか」と、心配して声をかけてくれた。
濡れてはいたが、滑ることはなかった。

10時少し前に豊前坊に着いた。
山では全く登山者に会わなかった。
駐車場には数台止まっていた。
出発の準備をしていると、中年女性が2人登っていった。

この英彦山はいろいろなルートが楽しめる歴史を感じることのできるすばらしい山である。
次回、違う季節の晴れの日に歩きたい。

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