2011.06.05 MM第350号
*下に私の感想等の文があります。
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【歩いた日】 2011年4月30日(土) 【天候】 曇りのち雨 【コース及び時間】 乙女渓谷ゲート6:26発−6:34三の谷登山口−7:09第一ポイント7:14−8:04休憩適地A8:09−8:29二の谷・三の谷分岐 −8:50兜岩8:55−9:35第3高原下9:40−9:48第3高原−10:03小秀山〈1982m〉10:20−10:30第3高原−10:47 第2高原10:52−11:05第1高原−11:09兜岩11:14−11:27二の谷・三の谷分岐−11:47第3展望台−12:21孫滝− 12:30子滝−12:40夫婦滝−12:56避難小屋13:18−13:48キャンプ場−13:57乙女渓谷ゲート 【 登り(三の谷登山口) 3時間22分 下り(二の谷経由) 3時間5分 計 6時間27分 】 *コースタイムは休憩や写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。歩き方で全く変わりますので、あくまでも参考タイムにしてください。 また、温泉等の料金もよく変わりますので、あくまでもその時の料金です。 【温泉】 下呂温泉 「白鷺の湯」(下呂市 300円) |
尾根は雪だらけ(写真1) | 小秀山の山頂からは展望がいい(写真2) |
小秀山からは真っ白な御嶽山が正面に(写真3) | ヤセ尾根が続く「カモシカ渡り」(写真4) |
孫滝、子滝、夫婦滝と滝が続く(写真5) | キャンプ場から立派な木の階段が滝まで続く(写真6) |
【感想 等】 GWの2日目は、国道257号を北上し日本二百名山の「小秀山」に向かった。 ここは乙女渓谷から山に入っていくのでわかりやすくていい。 6時過ぎ、乙女渓谷のキャンプ場を過ぎ、ゲート前に着いた。 なかなか立派なキャンプ場であった。 駐車場には車は止まっていなかった。 6時半近く、ゲート脇を通り林道を進んでいく。 少し歩くと白く泡だって流れる「秀宝水」という加子母名水があった。 まだ汗も出ていない歩き始めなので飲まなかった。 その先に標識があり「三の谷登山口」であった。 わかりやすくてうれしい。 ここから、いよいよ山道に入っていく。 歩いていくとすぐの所に小さな神社がある。 植林による杉林の中をゆるやかに登っていく。 7時過ぎ、「No.1(第1ポイント)」と書かれた場所に着いた。 前日はちょっと頑張りすぎたので、少し疲れが残っている。 なるべく規則正しく休憩を取ることにした。 そのすぐ先には雪の残っているところもあり、「もうあるの?・・・」と驚いた。 木々の上から山々が展望できる。 8時過ぎ、「休息適地A」という表示があった。 椅子用か切った丸太がころがっていたので休む。 この辺は木々もまばらで植林ではない感じである。 足元にはクマササがある。 そのすぐ先に「鶏岩眺望」があった。 トイ面の稜線がそのように見えるようだ。 8時29分、「二の谷・三の谷分岐」に着いた。 帰りにはここから「二の谷」方向に向かう。 ここはもう標高1500mである。 標高差はあと500mである。 木々も少なくなり、所々で展望がひらけている。 それほどは山々は高くはないが、三国山など山だらけである。 稜線の向こうに真っ白な御嶽が見え始める。 そこを登ると、「兜岩」に着いた。 足元には雪がある。 そこから10分ほどなだらかな道を行くと「第一高原」だ。 そこには周りの山の名前を書いたカラーの案内板もあった。 標高は1912mあり、小秀平とも呼ばれているそうだ。 山頂との差はあと70mである。 なだらかに登れば山頂である。 ここまで来ると足元にはかなりの雪になる(写真1)。 しかも、山道のある尾根だけ人工的に作ったように不自然な感じで雪がのっている。 雪の中を快適に歩いていたが、樹林帯に入り、方向がわからなくなった。 足跡も標識も見えない。 標高差がないということは、道迷いの可能性も大きくなることを改めて思った。 10分ほど探し、目印の赤いテープを見つけた。 山頂の赤い避難小屋も見えてきた。 安心してここで休憩にした。 少し登ると「第3高原」の標識があった。 第2高原の標識あたりで迷い、標識の場所を通らずに来たことになる。 あとは山頂の小屋に向かって歩くだけである。 そこから15分で、小秀山(標高1982m)の山頂に着いた(写真2)。 避難小屋の前にもたくさんの雪があるが、山頂には雪がなかった。 そして、写真のように2つの周りの山の名前を書いた案内板がある。 ここは御嶽山のビューポイントでもある(写真3)。 雲は多いものの、何とか見ることができた。 御嶽山(メルマガ No.70)は立派に見える。日本で一番の信仰の山である。なつかしい。 避難小屋は2年前にできたばかりで、バイオトイレも付いていた。 新しい避難小屋は快適そうであった。 10時過ぎ、下山を開始した。 山頂から第3高原まで10分、第2高原までは約30分であった。 登りに第2高原で迷ったのは、樹林帯を北の方向に進んだためとわかった。 コンパスはリュックの中にあるのだが使わなかった・・・・ 第1高原、兜岩と順調に歩き、11時半頃に「二の谷・三の谷分岐」に着いた。 帰路は「二の谷」経由で下る。 ガイドブックに、狭い岩尾根で「カモシカ渡り」と書かれていたのと、たくさんの滝が魅力で帰路に選んだ。 歩き始めから木の根や岩が多い。 また、雪が溶けた水が氷って青白く光っている。 そんなところはよく滑る。 蝶ヶ岳から下山、上高地ので林道歩きで滑ったことを思い出した(メルマガNo.259)。 岩の間から木が生え、根っこが露出している。 そんな根につかまり登ったり下りたりは楽しい。 これが「カモシカ渡り」だ(写真4)。 今でこそルートができていて一般の登山者も歩けるが、当初はカモシカくらいしか歩けなかったであろう。 12時近く、「第三展望台」に着いた。 樹林の中にある岩の上といった展望台は木々の隙間からの展望である。 この下で4人組の親子連れにあった。 小学校5年生くらいの女の子が大変そうであった。 「三の谷分岐」までどれくらいか聞かれたが、私の足で30分、ゆっくりなら1時間かな、としか答えられなかった。 無理をしない方がいいかも・・・とも思った。 すぐに「鎧岩」でだんだん歩きやすくなってきた。 そして「孫滝」に着いた(写真5)。 ここからは滝のオンパレードだ。 やはりこの辺も熊が出るのだ。 わかりやすい案内板と共にこの表示はありがたい。 続いて「子滝」。 滝だけでなく渓流の眺めもいい。 夏なら涼しさいっぱいであろう。 「孫滝」「子滝」とくれば、「親滝」かな。 いや、「夫婦滝」だった。 夫婦と言っても、上下の2つの滝は全く大きさが違う。 どちらが夫でどちらが婦人なのか・・・ キャンプ場からここまでは一般のハイカーも簡単に来ることができる。 この後は装備をしっかりした登山になる旨が書かれている。 下山までもつかと思っていた天候も無理だったようで、ぽつぽつ降り出した。 夫婦の滝からしばらく行くと、避難小屋があった。 小屋で休憩することにした。 入口には名古屋からの老夫婦が荷物を広げていた。 登山者もないだろうと思い、入口で昼食を取っていたのだ。 私も小屋の中に上がるのは面倒なので、少しだけ奥に詰めてもらえばいいことを伝えた。 彼らとは話が弾み、熱いコーヒーやお菓子をごちそうになった。 このコースは2回目で、前回は孫滝から道に迷い苦労した話を聞かせていただいた。 今回も雨や体調等の関係で避難小屋までだそうだ。 キャンプ場からこの夫婦滝まででも十分に山や渓谷の良さを味わえるとも思った。 13時過ぎ、彼らに別れを告げ雨合羽を着て出発だ。 ここからはずっと初心者でも歩けるよう木橋が渓谷沿いに伸びている(写真6は「ねじれ滝」先で)。 この渓谷への自治体の力の入れようには驚いた。 いままで多くの山を歩いたが、これほどすばらしい遊歩道を見たことがない。 私は昨夏見た中国の世界遺産「黄龍(メルマガNo.322)」を思い出した。 私の中では、そこに匹敵するくらい立派な木橋であった。 ただ、税金を使ってこんなに立派な木橋を延々と作る必要があるのか。 この渓谷を利用するのはわずかな愛好者である。 黄龍は立派な木橋があるが、入場料を200元(2600円)を取っている。 私は下山路にこの渓谷を選び、偶然にすばらしい渓谷と木橋を見ることができた。 このすばらしさを自治体や見た人達がPRする必要があるかも・・・、などと考えながら下っていった。 足元には赤紫色のショウジョバカマが咲いている。 濡れた木道は滑りやすいので注意して下っていく。 「ねじれ滝」も、かなかなユニークに捻れている。 よくぞ作ったと感心しながらずっと続く木の橋を下りる。 登山者にも観光客にもほとんど会わない。 13時半過ぎ、キャンプ場に着いた。 キャンプ場の受付周辺には10人ほどがたむろしていた。 このキャンプ場に車を止めれば良かったのだが、私は少し登ったゲートから出発した。 間違いは出発するときに気づいたが、歩けばいいか・・・ということにした。 キャンプ場から10分、駐車場に着いた。 今日の温泉は日本三大名泉の1つ「下呂温泉」である。 昔、一羽の白鷺が傷を癒そうと飛騨川の河原に舞い降り温泉の在処を告げたという。 その名前の付いた「白鷺の湯」という公衆浴場に向かう。 国道257号、41号と走り30分ほどで、下呂市に着いた。 観光客がいっぱいであったが、白亜の素敵な洋風建築の温泉に浸かる。 あ〜あ、気持ちがいい!! 今日は小秀山を歩き、御嶽山などの展望、「カモシカ渡り」のヤセ尾根、「夫婦の滝」などの滝群と渓流と変化に富んだ山が楽しめた。 |