2021.10.04 MM第810号

    私の出合った日本百名山 他の山々 by masarus

電子書籍  「焼津アルプス登山ガイド」 デジタル版『18切符風ドイツ貧乏旅行』 CDR 実登 山梨百名山

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ニセイカウシュッペ山(1883m) 北海道上川町 日本三百名山


この山の私の印象等は・・・                                         

「 急斜面の雪渓横切りは怖かったが、花々を楽しめた ニセイカウシュッペ山 」
 

                        *下に私の感想等の文があります。            

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【歩いた日】     2021年7月9日(金)

【天候】        曇り時々晴れ

【コース及び時間】

ニセイカウシュッペ山登山口P5:37-6:27[3kmP]6:32-6:36展望台-7:06/7:11-7:43/7:48-7:50大槍分岐-8:03/8:08

-8:13ニセイカウシュッペ山〈1883m〉8:23-8:38大槍分岐-9:09[2kmP]9:14-9:25展望台-9:44[4kmP]9:49

-10:15ニセイカウシュッペ山登山口P


     【登り 2時間16分  下り 1時間42分   合計3時間58分】


*コースタイムは休憩を除き写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。
 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。あくまでも参考タイムにしてください。


【日帰り温泉】    当麻ヘルシーシャトー(500円) 北海道当麻町


  
林道のゲートを開け車で進む(写真1) ニセイカウシュッペ山登山口(写真2)
林野庁の付けた「あと4km」の標識(写真3) 大雪系の山並みが見えてくる(写真4)
灌木の木々の中を進む(写真5) 山頂方向の山々(写真6)
アオノツガザクラ(写真7) ミヤマキンポウゲ(写真8)
小槍が見える(写真9) ミヤマザクラ(写真10)
キバナノコマノツメ(写真11) こわごわ雪渓を2回横切る(写真12)
あれが大槍か?(写真13)  チングルマ(写真14) 
ハクサンチドリ(写真15)  エゾツガザクラ(写真16)
ニセイカウシュッペ山(1883m)山頂(写真17)   このそびえ立つ山は大槍だろうか(写真18)
エゾオヤマリンドウ(写真19)   標識の取れている大槍分岐(写真20)  
 

【感想 等】 

7月5日から13日まで北海道中部の山に行ってきた。
前日までに天塩岳(メルマガNo.802)ニペソツ山(メルマガNo.804)石狩岳(メルマガNo.806)に登った。

今回は4座目のニセイカウシュッペ山である。

スマホのgoogle mapで登山口の位置を検索すると国道273号から東に入った所と出てきた。
都道府県道路地図、北海道のにもそこに登山道のような点線が書かれている。

念のため最新の登山ガイドブックを見ると、国道273号を9.6km走り登山口への標識のある林道を「知花留別川」沿いに2km走り・・・と出ている。
紛らわしいことに、ニセイカウシュッペ山はVの字に国道273号に挟まれている。
決め手になったのは「知花留別川」である。
都道府県道路地図では芦別町から東に向かう国道273号から知花留別川が流れている。

走って行くと「登山口への標識のある林道」があり、その先には林道ゲートがあった(写真1)。
森林事務所で教えていただいた通り、鍵のかかっていないゲートを開けて車を進めまたゲートを閉めてから奥へと進んでいく。

ゲートから30分でニセイカウシュッペ山登山口に着いた。

5時半過ぎに出発した(写真2)。
車は私のだけであり、今日も誰にも会わないかもしれない、と思う。

昨夜の雨でぬかるんだ道を歩いて行く。

林野庁の付けた「あと4km」の標識がある(写真3)。
北海道の林野庁は林道の整備をしたり標識を付けてくれたり本当にありがたいし助かる。

樹林の隙間から進行方向の尾根が見えてくる。

山道沿いに並んだダケカンバの木がきれいだ。
6時20分、出発して1時間も経たないのに山道近くに雪渓が残っている。
このコースは雪が多いのか、少し嫌な感じがしてきた。

たくさんの雪が残る大雪系の山並みが見えてくる(写真4)。
標高約1900mのニセイカウシュッペ山はそこまでは雪はないだろう。

ダケカンバの木々の中を進む(写真5)。

6時半過ぎ、展望所に着いた。
写真5に載せた表大雪の山々が同じように見えた。

ウコンウツギなどの花々が咲いている。
進行方向の山々が見えてきた(写真6)。

右隅が大槍だろう。
向こうに見えるのは比麻良山や平山だろう。

足下にはアオノツガザクラが咲いている(写真7)。
ミヤマキンポウゲもある(写真8)。

小槍が見えてきた(写真9)。
大槍に向かって進んでいく。

雨に濡れて花びらが重そうなミヤマザクラが咲いている(写真10)。

キバナノコマノツメもある(写真11)。
ミヤマキンバイも咲いている。
エゾコザクラもある。

花々や景色を楽しんでいたウキウキ気分が一気にしぼんだ。
それは急斜面に付けられた山道に雪渓が残っていたのである。
わずか5mほどであるが足を滑らせれば命はない。

雪渓はアイスバーンになっているので滑る。
岩肌が見えている所を通るのが一番だと思い、慎重に1歩1歩進む。
最後の1歩で浮き石に乗り足を滑らすも何とか通過することができた。
一瞬、滑り落ちるかと思った。
急斜面を数百メートル滑ることになるので、落ちれば良くても骨折、多分命がないだろう。

10分ほど行くともう1つの雪渓があった(写真12)。
困ったなぁ、と思ったがこちらは傾斜が緩かったので雪の上を歩いて通過することができた。

ここから先では地形的にこのような雪渓はないだろう。
しかし、帰りもここを通らなければ登山口に戻ることができない。

どうしたら安全に通過できるかということが頭から離れなかった。
私が考えた結論は石斧状の石を拾い、浮き石をどかし足場を作りながら地面が露出した部分を通過するというものであった。

あれが大槍かなあ?(写真13)。
まずはそこを目指して歩こう。

8時前、大槍分岐に着いた。
コースタイムでは山頂まであと30分である。
そんな時、ガスがかかってきた。

北海道の7月上旬はそんなことが多いのか、まだ山頂で晴れたことはない。
日本中部地方の山でも山頂付近はガスることは多いがとても残念である。

ニセイカウシュッペ山は花の多い山である。
展望は望めないなら花を楽しみながら山歩きをしよう。

チングルマがいっぱい咲いている(写真14)。
ハクサンチドリも咲いている(写真15)。
エゾツガザクラも群生している(写真16)。
他にもいろいろな花が咲いていた。

そんな花を見ながら歩いていたらいつの間にかニセイカウシュッペ山(1883m)の山頂であった(写真17)。

目の前にそびえ立つのは大槍だろうか(写真18)

雪の多い大雪の山々も雲の間から何とか見える。
ニセイカウシュッペ山はそれほど雪が多くなくてよかった。

足下にはエゾオヤマリンドウが咲いている(写真19)。

さあ、石斧状の石を探しながら下ろう。

8時半過ぎ、大槍分岐に着いた。
ここの標識は腐り取れて下に置いてあるのでよく見たり考えない人は道を間違えそうで心配である(写真20)。

上の雪渓の手前で若者2人組に会った。

彼らは雪渓をどのように通過したのだろうか。
怖くはなかったのか、安全に通過できたのか少し気になった。

その後、18cmほどの石斧状の石を見つけることができた。
これで雪渓歩きは準備OKである。

1つ目は雪の上を歩いてすぐに渡り、いよいよ2つ目の難関の雪渓である。
一眼レフカメラをザックに中にしまいバランスを取りやすくして通過しようと考えた。

そして雪渓を見ると彼らは雪渓上部をつぼ足で通過していた。
私が通った登りの時から1時間半経ち雪が緩んできたのだろうか?
それとも傾斜も急で滑りそうに見えたが実は雪は緩んでいてつぼ足が可能だったのだろうか。

彼らの歩いた跡を通ると簡単に通過することができた。
使わなかった石斧状の石はすぐに捨てた。

10時過ぎ、ニセイカウシュッペ山登山口に着いた。
急斜面の雪渓横切りは怖かったが、いろいろな花々を楽しめたニセイカウシュッペ山であった。

実質4時間弱の山歩きであった。

下山後は旭川に向かう途中の「当麻ヘルシーシャトー」で入浴し、旭山動物園を見学して旭岳温泉に向かった。

ハラハラドキドキの急斜面の雪渓渡りであったが、今日も楽しめた1日であった。


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